債務整理とは

──あなたに合った解決策が、きっとあります──

債務整理の基本を、わかりやすく解説します。

このページでは、債務整理の基本知識として、任意整理・個人再生・自己破産の違いや、それぞれの流れ・向いている人の特徴などを整理してご紹介します。

債務整理とは何か?

債務整理とは、借金の返済が困難になったときに、法的な手続きによって返済額や返済方法を見直す制度です。借金の負担を軽減し、生活の再建を目指すための救済制度でもあります。

手続きの基本的な流れ

債務整理の流れは手続きの種類によって異なりますが、基本的には以下のステップで進みます:

  1. 無料相談・ヒアリング
  2. 手続き方針の決定
  3. 必要書類の準備・提出
  4. 手続きの開始(交渉や申立て)
  5. 和解成立/再生計画/免責の決定

3つの種類と特徴

任意整理の体験と流れ

裁判所を通さず、債権者(消費者金融など)と直接交渉して返済条件を見直します。将来利息のカットや返済期間の延長が可能な場合があります。

どんな状況だったか

令和3年の夏でした。その時の私は、楽天カードで約200万円、クレディセゾン(セゾンカード)で約160万円、合計約360万円の債務がありました。返済はギリギリで回っているものの、常にストレスを感じており、借金が一向に減らないことに焦りを感じていました。藁にも縋る思いで、勤務先近くの弁護士事務所に予約を取り、軽い気持ちで話を聞きに行きました。正直、もし内容が良ければその場で手続きをお願いしてしまおうというほど、逃げ道を探していたのだと思います。

私生活はというと、やばい状況だと自覚しながらも、少し給料があればパチンコで遊び、支払いが間に合わないと友人に借金。さらにはギャンブルで勝ったら返せばいいという思考にまでなっていました。生活は常にギリギリ。元本が大きすぎて、どれだけ返しても減らない──そんな状態が3〜4年ほど続いていました。

実際の流れ

弁護士に依頼するには高額な費用がかかるイメージがあったので、まずは軽くネットで調べてみました。そんな中で、相談無料の弁護士事務所があることを知り、とりあえず話を聞いてもらうことにしました。完全個室の事務所で、他の人と顔を合わせることもなく、対応してくれたのは弁護士さん本人でした。面談時間はおよそ1時間。現状を正直に話すのには少し抵抗がありました。誰かにここまでしっかりと話したことがなかったので、どこか恥ずかしさのような感情もあったのだと思います。

ですが、ここでは嘘偽りなく、全てを正直に伝えることをおすすめします。弁護士も同じような話を何度も聞いてきていると思いますし、真実を知らなければ正しいアドバイスもできません。借入先は楽天カードとセゾンカード、あとは友人からの借金でした。個人間の借金は債務整理の対象外ですが、カード会社2社は任意整理の対象になるとのことでした。

お金に余裕がなかった私は、その場で費用(1社55,000円・税込)を払えず、毎月3万円ずつ積み立てる形をとることに。結局その場で債務整理の依頼をお願いし、持っていたカードは弁護士に預けて処分。必要書類に署名・捺印し、後日カード会社との和解契約書が自宅に届きました。そこから利息カット後の元本返済が始まりました。

必要な書類とやったこと

  • 楽天カード・セゾンカード(借入先カード)
  • 本人確認書類(免許証)
  • 印鑑(シャチハタ不可)
  • 弁護士費用:1社あたり55,000円(税込)※合計110,000円

特別な作業はなく、住所や名前を何度も書くことくらいで、複雑なことはありませんでした。

メリットとデメリット・返済内容と条件

メリットは、利息がカットされて元金だけの返済になること。それにより支払いに集中できるし、完済までのゴールが明確になることでした。ゴールのないマラソンを走っていた日々に、ようやく終わりが見えた瞬間だったと思います。精神的にも少し楽になりました。

ただ、安心感からか、少し危機感が薄れたのも事実です。支払いが整理されて「これで大丈夫だ」と思ってしまい、「返済さえしていれば少しぐらい遊んでもいいか」という考えに陥ってしまいました。弁護士の方には「これからは生活を立て直してください」と言われていたにも関わらず、どこかで他人事のように感じていた自分がいたのだと思います。

このタイミングで生活を改めていれば、きっと失わなくてよかったものもあったはずです。

返済内容とスケジュール

  • 2021年3月20日:任意整理の着手(費用11万円)
  • 3月25日〜7月25日:毎月3万円ずつ積み立て(計15万円)
  • 差額の約38,000円は返金
  • 支払い方法:弁護士指定口座へ銀行振込(基本的に月末までに入金)

楽天カード(和解後の支払い)

  • 2021年8月:約31,000円(初回)
  • 2021年9月〜2026年7月:約32,000円/月(計60回)

セゾンカード(和解後の支払い)

  • 2021年9月:約20,000円(初回)
  • 2021年10月〜2026年8月:約26,000円/月(計60回)

このような返済スケジュールが組まれましたが、私はこの計画通りには完済できませんでした。
途中で支払いが困難となり、さらに別の対応を考える必要が出てきたのです。

個人再生の体験と流れ

裁判所を通じて借金を大幅に圧縮し、原則3〜5年で分割返済します。住宅ローン特則を使えば、自宅を守りながら借金整理が可能です。

どんな状況だったか

任意整理を始めた当初、楽天カードの月3万2千円とセゾンカードの月2万6千円、合計でおよそ月6万円の返済がスタートしました。 利子がカットされたことで「やっとゴールが見えるかもしれない」と希望を持った反面、この返済額を毎月続けていくことが本当に可能なのか、不安もありました。 でも、当時の私はすでに冷静な判断ができない状態で、とにかく「今の苦しみから抜け出したい」という気持ちだけで決断していたと思います。

そして実際に返済が始まってみると、やはり月6万円という金額は大きな負担で、生活はカツカツの状態。 さらに問題だったのは、財務整理をして気持ちを切り替えたはずなのに、ストレスからギャンブルや娯楽を完全には断ち切れなかったことです。 「もう会社からは借りられない」という状況でも、周りには融資を申し出てくれる友人たちがいて、そこに甘えてしまった自分もいました。

今振り返れば、「任意整理をした」ということの重みや覚悟が、自分の中でまだきちんと腹に落ちていなかったのだと思います。 本当の意味で自分を変えるには、制度だけでなく、自分の意識と生活全体を見直す必要があったと、今では強く感じています。

実際の流れ

まず、弁護士との間で委任契約書を取り交わします。この際、任意整理と同様の書類が郵送で届く場合もありますので、内容を確認し、必要事項を記入・押印して返送します。その後、実際の手続きに入ります。必要な書類としては、陳述書や家計簿(4月分・5月分)、住民票、課税証明書、資産証明書、給与明細などがあり、家計簿の作成時には収入と支出を丁寧に計算する必要があります。特に通帳や取引明細書の準備では、ゆうちょ銀行の場合、表紙や定期預金のページも忘れずに印刷することが大切です。これらの準備を整えた上で、次の手続きへと進んでいく形になります。

必要な書類とやったこと

6月に弁護士から必要書類のご案内がありました。

  • 民事再生に伴う着手金:44万円(税込)が必要。なお、債権者が10名以上(消費者金融や友人を含む)の場合、追加で11万円(税込)がかかり、15名以上になると、5名ごとにさらに11万円(税込)が加算されます。
  • 陳述書
  • 家計簿(4月分、5月分)
  • 住民票(本籍記載、マイナンバー省略なし)
  • 戸籍謄本
  • 課税証明書(直近2年分)
  • 資産証明書
  • 給与明細(令和6年4月、5月)
  • 退職金見込み額の証明書(該当する場合)
  • 通帳または取引明細書(過去2年分)

メリットとデメリット・返済内容と条件

私の場合、弁護士費用の着手金は債権者が8社であったため、44万円(税込)でした。着手金の支払いは、令和5年7月以降、毎月月末までに4万円ずつ分割で行い、振込手数料は自己負担でした。

しかし、積立金の支払いを約1年続け、半分ほど支払った段階で、自己破産に切り替えることになったため、最終的には全額の支払いには至りませんでした。

個人再生のメリット

  • 借金が大幅に減額され、元金が5分の1程度になることもある
  • 家や車などの資産を手放さずに手続きできる
  • 自己破産と違って、ギャンブルや浪費が原因でも通る可能性がある
  • 資格制限がないので、特定の仕事を続けながら進められる

個人再生のデメリット

  • 手続きが複雑で、準備する書類が非常に多い
  • 弁護士費用が高く、債権者の数によって追加料金もかかる
  • 債権者を選べないため、すべての借入が対象になる
  • 再生計画どおりに返済を続けられないと無効になるリスクがある

自己破産の体験と流れ

すべての借金の支払い義務を免除する手続きです。生活に必要な財産以外は原則処分されますが、収入がなく返済不能な方に適しています。

どんな状況だったか

自己破産を弁護士にお願いしたのは、令和6年11月のことでした。 その時点で、債権者の数は合計12名。消費者金融だけでなく、友人からの借入も含まれていて、総額は約1,400万円に上っていました。 毎月の返済額は数十万円にのぼり、とてもじゃないけれど現実的に返せる金額ではありませんでした。 収入と支出のバランスは完全に崩れていて、返しても返しても借金が減らない、そんな生活が続いていました。 最初は個人再生でなんとか立て直そうと考えていました。 けれど、実際にはすでに生活が破綻しており、毎月の返済すら難しい状態であることを痛感していました。 最終的には「もう自己破産しか道がない」と判断するに至ったのです。

実際の流れ

最終手段である自己破産。その流れは基本的に、任意整理や個人再生と大きくは変わりません。実際の作業内容で言えば、個人再生に近い部分が多いと感じました。

私の場合は、個人再生の手続きを進めている最中に自己破産に切り替えたため、提出資料の取り直しなどが発生し、少し面倒に感じました。ただ、通常の流れであれば一度の提出で済むことがほとんどなので、下記の注意点さえ意識していれば、やり直しになることは基本的にありません

家計簿については、個人再生のときから継続して作成していたため、作業自体には少し慣れていました。レシートをきちんと保管しておいたり、ネットバンクでの支出については、使った時点でメモ機能を活用して「何に使ったのか」を記録するようにしていました。これは、月に一度の家計簿作成作業のときに本当に助かったと今でも思います。

後からまとめて記録しようとすると、どうしても忘れてしまうので、日々の記録をサボらないことがとても大切です

「最後の手段」という気持ちもあったので、覚悟はかなりできていました。ただ、私が依頼した弁護士事務所は東京の本社だったため、直接お会いすることは一度もありませんでした。

やりとりは基本的に電話とメール。電話は、メールでは伝えきれない細かい確認のために使い、メールは頻繁にやりとりしていました。正確な件数は分かりませんが、50件以上のメールはやりとりしていたと思います。内容によっては、すぐに返答が求められるものもあるので、私はなるべく即返信を心がけて対応していました。

特に指摘されやすいのが、「家計簿の記載内容」と「銀行の取引明細書の中で金額が大きい部分」です。ここは、質問されたときにすぐ答えられるように準備しておくのが重要です。私も、記憶をたどって説明することが何度もありました。

どうしても分からない・思い出せない場合は、無理に作らず「分かりません」と正直に伝える方がいいと思います。弁護士は、こちらが誠実に対応していれば、手続きをスムーズに進めるために非常に協力的です。伝えたことがマイナスになることは、私の経験上、ありませんでした。

必要な書類とやったこと

  • 家計簿(2ヶ月分)※基本的には終わるまでずっと作成していきます。
  • 令和6年の源泉徴収票
  • 令和7年3月〜5月の給与明細書
  • 保険加入者は、保険証券の提出※契約時に貰える質のいい紙のことです。
  • 保険解約時の払戻金試算書(事前に保険会社へ連絡※結構郵送に時間かかるかも)
  • 銀行取引明細書(去年の1月1日〜現在までの全履歴/ネット銀行含む※明細の期間は裁判所によって違うのかもしれません。)
  • 委任契約書(弁護士との取り交わし/レターパックが必要※これはいつものやつです。)
  • 住民票(マイナンバー記載なし・その他項目すべて記載)
  • 資産証明書(住民票と同時取得推奨※400円ぐらいで取れます。資産証明書は2種類あるから注意して。)
  • 給与明細(必要に応じて追加提出)
  • 自動車を保有している場合はその情報を提出
  • 申立書
  • 現金証明書
  • 令和5年度分と令和6年度分の収入が分かる書類
  • ギャンブル歴がある場合は反省文の提出が必要

メリットとデメリット・返済内容と条件

メリット

自己破産には様々なメリットがありますが、最大のメリットは「借金がゼロになる」という点です。他の2つの制度(任意整理・個人再生)では、利息の免除や借金の圧縮はあっても、借金そのものがなくなることはありません。しかし自己破産では、借金自体がゼロになるため、手続き完了後は人生をやり直す大きなチャンスを得ることができます。

ただし、借金がなくなるということは、貸した側にとってはお金が戻ってこないということでもあります。その立場から考えると、非常につらいものがあるのも事実です。手続きが終わった後、自主的に返済することも可能ですし、返さないという選択を取ることもできます。これは時間をかけて、あなた自身が納得する形を選べば良いと思います。

デメリット

自己破産にはデメリットも多くあります。私が実際に経験したこととしては、まず携帯電話を新たに契約することができないという点があります。また、クレジットカードの作成も不可能になります。これは自己破産に限らず、他の債務整理でも同様です。

さらに「官報」という政府が発行する情報紙に、氏名や住所などの個人情報が掲載されます。これは一定期間が過ぎると削除されますが、気にする方にとっては大きなデメリットといえるでしょう。

職業にも制限がかかるケースがありますが、これはあくまで手続き中に限られた話で、手続きが完了すれば制限は解除され、好きな仕事に就くことが可能です。ただし、「自己破産」という言葉自体にネガティブな印象があるため、周囲に不用意に伝える必要はないと思います。

また、クレジットカードが使えないことに不便を感じるかもしれませんが、現在ではデビットカードも広く利用可能です。私も実際にカード決済が必要な場面では、デビットカードで十分対応できていました。

返済内容と注意点

自己破産では、基本的に債務がゼロになりますので、原則として返済義務はなくなります。ただし、弁護士事務所から報酬とは別に請求される費用などがある場合、その金額については返済義務が残る可能性があります。

この点については、必ず事前に弁護士事務所へ確認を取ってください。事務所側から特に説明がなくても、自分から積極的に「追加でかかる費用はありますか?」と確認する姿勢が大切です。手続きが始まった後に「聞いていなかった」という理由では通らず、結果的に支払うことになってしまう可能性があるため、注意が必要です。

自分に合った方法の選び方

私はすべての債務整理を経験しました。個人再生については、途中で自己破産に切り替わったため完了まで至ったわけではありませんが、任意整理・個人再生・自己破産のすべてに携わった実体験があります。

それぞれの制度にはメリットもデメリットもあります。一概に「これが正解」と言えるものではありません。まずは、少しでも行動すること。一歩を踏み出すことがとても大切です。

あなたがこのページを読んでいて、少しでも「分からない」「気になる」と思うところがあるなら、それは選択肢の幅を広げるきっかけになるはずです。逆に、ずっと「どうしよう、どうしよう」と悩み続けていると、心も体もすり減ってしまい、正しい判断ができなくなってしまいます。

もちろん、人生はお金がすべてではありません。でも、お金に振り回され続ける毎日が、本当に望む生き方でしょうか? そうでないなら、1日でも早く専門家に相談するのが、再スタートへの一番の近道だと思います。

記事を読んでいただければ分かると思いますが、どの手続きを選んでも、弁護士費用はかかります。そしてその金額は、決して安いものではありません。だからこそ、「できる限り良い弁護士にお願いしたい」と考えるのは当然のことだと思います。

私自身、最終的には地元に戻りましたが、依頼したのは東京の法律事務所でした。その会社は借金問題に強く、地方からの依頼にも慣れていたため、実際に事務所へ足を運ぶこともなく、顔を知らないまま手続きがすべて完了しました。

その経験から言えるのは、弁護士も「得意・不得意」があるということです。そして、「近いから安心」という理由だけで選ぶより、実績や口コミを徹底的に調べ、無料相談を活用することが何よりも大切です。

今この瞬間からでも遅くありません。1日でも早く、多くの弁護士を比較して、あなたにとって最善の選択を見つけてください。借金問題が解決へ向かうことを、心から願っています。